希望の映画「tomorrow」の後続「アニマル」の見どころと監督のメッセージ。6/1公開が待ち遠しい♡

鎌倉アーバンパーマカルチャーが提唱する「希望の革命」の具体的な事例を教えてください」と聞かれたら、映画「tomorrow」書籍「リジェネレーション」をお渡しします。
「希望の革命」
先のない人類と地球の未来を足元から変えていく活動です。
個人的なパッションはこちらをどうぞ。
8歳からのパッションに基づいて、ずっと地球と人類の幸せな未来の研究をしてきました。

そして映画「tomorrow」を見た時、「この映画にあるすべてを実行すれば地球は大丈夫!」と確信しました。
私にとってのファイナルアンサーがtomorrow.
ホールを借りて上映すること2回、なんなら版権を買おうとアプローチしたこともある、地球の切り札的存在。


監督のシリル・ディオンはフランスで有名なアクティビスト。
情熱的な実行の人です。

フランスのアカデミー賞と呼ばれるセザール賞でドキュメンタリー賞をとり、フランスだけで110万人の人が観、環境危機への意識を爆上げしました。

tomorrow公開の6年後・2021年に、監督2作目となる映画「Animal(日本タイトルは「アニマル ぼくたちと動物のこと )」ができました。


日本では2024年の6月1日(土)にシアター・イメージフォーラムで公開とのこと。
詳細は公式サイトを!

先立って、3/24横浜フランス映画祭で拝見してきました。
監督も来日♡
映画の後たっぷりとしたQ&Aの時間がある、素晴らしいひとときでした。

ひとりの女性が「これまで1,000作の映画を見たけれど、こんなに心を揺さぶられる、情報量の多い映画はなかった」とおっしゃっていました。
地球の未来に不安があれば知っている情報が多く、前知識があれば情報量や衝撃にやられず、純粋に映画としてみれそうです。
持っている前提によって見方がかなり変わる映画かもしれません^^

私にとってポジティブな驚きだったのは、
この映画のティーザーやトレーラーが「動物(の絶滅への危惧や畜産業への疑義)」にフォーカスがあるのかな?残虐な映像が続くのかな?と気乗りせず行ったところ、

冒頭数分で「ん、これはExtinction Rebellionの話なのか?なんだ、じゃあ、がぜん興味あり!!!」と燃えます。というか涙します。
なぜならば。

監督が後から話したところによると、この映画は大きく2部構成になっていて、前半はFactの話、後半は人間の話だから。
テーマはアニマルだけど、自然界における人間の立ち位置を再定義(redifine)しないといけない、というのがメッセージです。
切ないお話も直視しないとね。

XRについてはこちらの雑誌の記事をどうぞ。

以下、ネタバレにならない程度の内容と、強く打たれたメッセージの共有をします。長いですけど、これでもネタバレにならないくらい濃厚な内容といい映像です。
トレーラーで諦めず、ぜひ見て欲しい。
tomorrowの「希望の世界観」を基調音に、フランスならではの、キャラも表現力も突出して魅力ある人たちのインタビューと、その魅力を浮き出すカメラワークや脚本がエンタメとしても安心して楽しめます。
環境系のドキュメンタリーって、アクティビストの私でも寝落ちしたりイラっとする素人芸のものが多いですが、シリルの映画はハートをつかんで離さない。
意味のあるロックが効果的に使われていたり、テンポもよく。
小学生も何人か会場にいて、最後まで見ていた様子で、とっても素敵な感想や質問が出ていました(希望)♡

以下、速度優先で書いているので文章が雑で、暗闇でメモを取っているので内容が怪しかったり、英語と2歳児レベルのフランス語でも聞いて、字幕以上の内容を取ろうと努力したので、内容の正確さは問わないでください(汗)
(これでも、校正含め3時間かけました🙏)

クラファンで5,140人から支援を受けて完成した映画。
涙腺が常にうるうるします。居心地の悪い涙ではなく、切なさと希望と勇気。
覚悟がつくいい映画です。
私はあと3回は観ます、今年中に。
tomorrowより時間も短いので、映画観たあと感想シェア会を近所のカフェでする場も開きたいな♡

それでは感動シェアスタート♡

Extinction is hopeless

絶滅とは希望がないこと。
絶滅とは、the end of beauty and mystery.
「子供の頃は、自然と親しく暮らしていて、自然界のbeauty and magic sideだけ見ていた。そして、その美しさや神秘が地球上で続いていくのだと思っていた。でも、そうじゃないってわかった」と主人公のベラ。16歳のロンドナー。主人公はもうひとり、パリに暮らしているスリランカ系男子のヴィプラン、16歳。

2人はアクティビスト。監督は2人を連れて、世界の社会変革者たちや賢者を訪ねて回ります。
監督は、グレタのClimate Strikeに参加する中でふたりを見つけたそう。
ヴィプラムはパリでのデモの中で、ベラはtwitterで見つけた。
監督自身が、ティーンアクティビストの持つ「行動で世界を変えられる」という若いエネルギーを求めていて活動に参加。
同時に、若いジェネレーションが未来に絶望を感じていると強く感じた。
先人として明るい展望や解決法を提供したくてこの映画をつくった。

Fact

前半はファクト(事実)のお話。
人も含めて絶滅に向かっているすべての種にとって必要なのは「Another story」。
そのためにroot cause(根本原因)への理解が必要、と以下のような事実と映像が続きます。

  • オーストラリアの山火事では10億以上の動物が亡くなった
  • 地球上で、50年で50%の種が絶滅した
  • 毎分、トラック1台分のプラスチックが海に流出している
  • 食用うさぎの人工授精の現場の映像。1匹あたりの居住空間がA4 1枚程度であること
  • 650億以上の動物が毎年殺されている

トレーラーを見て覚悟して行ったところ、畜産の現場の映像はライトでした。
屠殺の現場を映す映画も多い中、この映画はそうとうマイルド。必要最低限の映像だと、個人的には思いました。
そういう映像苦手な方も観れると思います(個人差あると思いますが)
そういう映像大丈夫で、より問題の構造を見たい方は、フードインクとかアースリングをどうぞ。アースリングのリンクはwikipediaをつけましたが、すでにセンセーショナルです。閲覧注意。
食材の生産方法を理解した上で命をいただき、命をいただいた分の生き方ができたらと常に自戒します。

Netflixでも色々見れます。こちらの記事で4本ご紹介されています。

希望の活動

希望を持たせてくれるシリル監督のこと。環境分野であらゆる直接的な行動をし成果を上げている魅力的な活動家や研究者のところへ旅を続けます。

素敵だと思ったプロジェクトや人はたくさんあるけれど、キリがないので、ムンバイのケースを。
日本語の情報がほぼなく残念。
朝日新聞に少しだけありました。

アフロズ・シャーさん インドの貧民街でプラごみの分別を啓発する弁護士(朝日新聞デジタル)

ある男性が弁護士になって故郷の村に戻ると、子供の頃遊んでいた海岸線がひどくプラスチックまみれになっていました。
ボランティアを動員して、手でゴミを処分していく作業を続けます。
海のプラ問題は陸から撲滅しないといけないということで、ゴミの排出方法や、購入時にプラを減らす方法なども啓蒙して歩きます。
そしてボンベイにプラスチック規制法を作り、結果80箇所のプラスチック製造工場が閉鎖となりました。

(既存のやり方を変えることに対して、職を失う人がいるなど既得権益がなくなるというという反対論をよく聞くけれど、事業転換やリ・スキリングなどのサポートをできれば解決する問題だと、もと経営者としては思っています。沈没船の穴はみんなで塞いで、生き生きとした未来へ行こう!)

環境問題はもはや環境の問題ではなく、人類の絶滅のキーイシュー。
成長や進化のそもそもの定義を問うところに映画はフォーカスを向けていきます。

進化はいいけれど、環境は有限だから、その中で増殖することは、人体で言えば「がん」に相当する。それが社会では「進化」と呼ばれている。と。

興味深いと思ったのはGDP成長率の高い都市ほど、inhabit(居住)が難しくなる災害が起きているというデータ。

「成長」の尺度を変える必要がある、とスタンフォードやエコールノルマルの、慈愛と知性が顔に出まくっている美しい研究者たちがいろいろな知恵を教えてくれます。
コンパクトTEDな様相。

そもそも何が成長なのか?

究極well-beingなのだが、well-beingを研究すれば、収入や肩書きではなく、社会的なつながり(social connection)が一番大事であるとわかる。
それと、健康。その2つ。
生態系への考慮なくして健康はない。

近年、女性が元首になった3つの国で、経済成長をやめると宣言された。
ニュージーランドやフィンランド。代わりの尺度は幸福度。
そんな話をするスタンフォード(かMIT)の教授に主人公が聞きます。
「じゃあ、あなたの人生の目的は何?」
教授、落ち着いてぶれなく「My purpose is Love. Love and beloved」
こんな大人になりたいと思いました(すでに49歳ですけど^^)

経済成長の代わりに

経済成長以外の尺度の前提として「New narrative that world could be like」が提案されます。
世界がこんなだったらいいんじゃないかという新しいストーリー。

私のお店では、テーマにThe more beautiful world our hearts know is possibleという贈与経済学者の言葉を置いています。
もっと美しい世界の、解像度高い言語化、ビジョニング。
私たちが絶望を乗り越え、希望を導きとして進むために必要なのは、そのストーリー。
そして、すでに成功事例も実践者も無数にあって、ただ私たちが知らないだけだって思ってます。

ジェーン・グドール!

ジェーン・グドールです、チンパンジーの。
ただのチンパンジー好きのおばあさん研究者という認識でした、すいません。
若い頃の映像が神々しくて、これだけでもこの映画を見る価値があります(ミーハー)!
健康的でかわいい。それ以上の言葉がありません。天衣無縫でかわいいです(しつこい)♡
ばかみたいな感想ですが、ブリジット・バルドーやジェーン・バーキンのプライベート映像見ている気すらしてきます。
観てください(そういう映画か?)

ジェーンはこういいます。
「愛と利他、争いと暴力。チンパンジーの世界にも、人間界と同じものがあります」と。

非暴力によるソーシャルチェンジ+パーマカルチャー+マインドフルネス+NVCである鎌倉アーバンパーマカルチャーの活動をやっていると、愛まみれの人としかやり取りしないので、忘れがち。
陰陽のように、常に裏表。争いと暴力も人の本質であることを見つめる必要があると思いださせてもらいます。
シャドー(影)も含めて、人。愛おしさでもあり。

幸せのためには、生物多様性が必須

話はアリへ。
ありはKey stone speciesと呼ばれる存在です。
ありが滅びたらすべての種が滅びる。
人はキーストーンではありません。

生物多様性とは、レンガの壁のようなもので、ひとつ外れると、他がぐらつく。多様性があると、分厚くもなる。
種の絶滅が進むと、壁が薄くもろくなる。
だから人の役割は生態系のケアである。と。

Permaculture is future

最後はパーマカルチャーのお話へ。
いっさいパーマカルチャーという言葉は使われず、highly diverse little farmと呼ばれ続けていました。
超多様な動植物がいる小規模農場。

これが人の在り方のひとつだよなー、とパーマカルチャーデザイナーとして確信。
言葉が降りてきます。「Permaculture is future. パーマカルチャーに未来がある」
これまでもそう思ってきたし、この天国のように美しい映像を見たら、信じる。パーマカルチャー(regenerative agriculture)は地上に天国をつくる手法。

(最近、業界ではパーマカルチャーと言わずregenerative agricltureということが増えています)

監督とのQ&A

Q「今日からできることを教えてください」

A「日本に来て驚いたのが、プラスチックの多さ。それから肉と魚の消費量が多いですね。これらを減らすだけでもインパクトがあると思います。
夏の猛暑がどこもきつかったと思うけれど、ブラジルでは40度。湿度も含めた体感温度では60度でした。気候危機対策は喫緊の課題。70%の種が地球上で失われる時、ヒトもそこに入ります。エネルギー消費を減らす努力が必要です。

そのためには、シンプルな生活に戻ること。そして、シンプルな生活に戻ることによって、より大きな幸福感を得られます」

Q「政治への働きかけより、ひとりひとりの生活を変えようムードが強い(そのためアクティビズムが機能しにくく社会変革が起こりにくい)日本にアドバイスがありますか?」

A「ひとつは現実を直視すること。怒りや悲しみとつながることになります。その上で、政治家や実業家に怒りをぶつけていく行動は大切。
もうひとつはヌーボー・シェーマ(新しいスキーム)をつくること。ポジティブで建設的な行動をし、道を示すこと。新しい生き方を提示すること。この双方が社会変化にとっては大切です」

「また、映画の中でケニアの研究者の言葉があります。
”人は知っているものしか愛さない。愛したものしかプロテクトしない。知っていれば守ってあげようとおもう”

4歳から10歳の子供にロゴ認識調査をした有名なデータがあります。それくらいの年齢ですでに何十もの(企業)ロゴの認識ができる(コカコーラとかマクドナルドとか)。一方その子達を自然に置いても、そこに何が生えているか認識できないでしょう。その現状を変えていく必要がある」

Q「いま手がけているプロジェクトを教えてください」

A「ひとつは民主主義のドキュメンタリー。50年前から環境がこうなることは分かっていたのにEU議会では進んでいない。なぜこうなるのか?を見ていくとデモクラシーの問題に行き着く。だからデモクラシーのドキュメンタリーを撮っています。
時に、民主主義より独裁の方が進むのでは?と思うことすらあります、ぶっちゃけ。
そして、もう一つの方法がある。
(環境危機に)関心のある人をもっと政治に関わらせること。僕はこっちに賭けています。
マクロン大統領のもと、フランスでは民主的なフォーラムが開催されました。
環境意識の高い人が政策案を提示し効果的な政策が生み出されました。

また、この映画を一人でも多くの人が見ることで前進できます。
結局は、ひとりひとりの行動が大事。問題が大きすぎて一人では無理と諦めるけど、ガンジーもキング牧師もひとりで始めた。普通の人が情熱と目的意識を持ってやること。

僕は映画が好きだから撮ってる。世を変えようとつくっているわけではない。映画が好きで、取り上げる題材は、僕が伝えたいこと。
映画を撮り始めたのは2014年で、その頃は日本で観てもらえるなんて考えてもなかった。書籍(←めっちゃいいです)も出版していますが、日本語訳されるなんて思ってもいませんでした」

かように、インパクトは、個人の想定を超えていく♡
Be the change you want to see in the world.